エックス線厚さ計(X線厚さ計)
SX-1100
軟X線(軟エックス線)を利用した厚さ計(膜厚計)です。 シート・板状の物体の厚さ・密度(坪量)を非接触(軟X線)で測定します。直接厚みを測るのではなく、基準物質との比較によって、厚さ・密度(坪量)を算出します。
一般に、シートの幅方向の厚み分布を測定するのに、スキャナで検出系を搬送して測定します。非接触で厚さを計測する手段としてはレーザー変位計が一般的ですが、レーザー変位計をスキャナに搭載すると、搬送時にレーザー変位計の精度を遙かに下回る精度でしか搬送できないので、結果的に高精度の測定は困難です。
一方、X線厚さ計のように透過減衰によって厚さを見積もる方式では、空気層−サンプル−空気層と透過する間の減衰を測定するのですが、サンプルによる減衰が空気より遙かに大きく、搬送の影響は空気層の厚み変化として現れるのみで、影響は軽微です。従って高精度で測定することができるのです。
軟X線厚さ計の一般的な特徴
- 放射線取扱主任者・X線作業主任者の選任・管理区域の設定が不要
(労働基準監督署への届出は必要です)
- パスライン誤差が無視できます
- 元素依存性が大きい
従来の軟X線厚さ計に対する弊社軟X線厚さ計の特徴
- 検出部、X線源部がコンパクト・軽量で狭いラインにも設置可能
- 計測対象範囲(材質・厚さ)が広い
用途
- 銅箔、アルミ箔、ステンレス箔
- 電池電極
- セラミックス(シート、ウェハ)
- ガラス繊維クロス
などの連続計測。
X線厚さ計 SX-1100
X線厚さ計 SX-1100の仕様
|
項目 |
仕様 |
名称 |
X線厚さ計SX-1100 |
測定方法 |
X線透過方式 |
検出方法 |
シンチレーション検出器方式 |
測定対象物 |
フィルム・箔など測定対象に合わせ最適設計 |
測定ピッチ |
標準 2mm(さらに細かいピッチも対応可能) |
スキャン幅 |
標準150〜3000mm(他の幅も対応可能) |
スキャン速度 |
15〜200mm/sec(標準) |
フレーム構造 |
O型他各種フレーム |
スポットサイズ |
約φ7.5mm(標準)(ワーク上) |
X線源部 |
70×83mm×250mm(標準) |
検出部 |
70×83mm×220mm(標準) |
電源 |
100V 単相 1kVA |